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▼今週の注目記事  納税3532号1面

西日本豪雨
災害時の税制を確認
特例使って復旧へ前進

西日本を襲った豪雨により、7月12日までに死者は170人を超え、安否不明者は60人以上となった。避難所での生活を余儀なくされている人や、会社や自宅にダメージを受けた人もいるだろう。災害が発生したばかりの今は自分や家族の身を守り、徐々に被災前の生活を取り戻すことで精いっぱいでも、その後には復旧に向けて動き出すことになる。その際、被災者は通常時には認められていない税制上の特例を適用できる。被災からの復旧にかかる負担を最小限にとどめるため、税制上の特例措置を確認しておきたい。

復旧費用は損金

会社の商品や原材料などの棚卸資産、事務所などの固定資産について災害で受けた損失分は、全額を損金にできる。損壊した資産の取り壊しや除去に掛かった費用も同様だ。さらに豪雨で土砂災害を受けた会社は、土砂の除去のための費用を経費として所得から控除できる。

また、機械などの固定資産が災害によって修理が必要となれば、基本的にその費用を損金にすることが可能だ。ただ、機械や建物の修理や改良にかかった費用は、支出した年に全額損金にできる「修繕費」と、一括では損金にできない「資本的支出」のどちらに該当するかで国税当局と争いになることが多いので注意が必要となる。

基本的な境界線は、材料や材質を含めて資産の取得当時の状態に戻す原状回復は修繕費、建物や機械を取得当時よりもバージョンアップさせる工事は資本的支出となっており、被災した資産の原状回復費用は当然に修繕費に計上できる。また、土砂崩れを防止するための工事や被災前の効用を維持するための補強工事も、資産のバージョンアップではなく修繕とみなされるため全額損金にできる。どちらに該当するか判断ができない費用は、支出額の3割を修繕費として計上してよいことになっている。

災害でダメージを受けた資産の修繕を被災から1年以内に行うのであれば、たとえ年度内に修繕しなくても、費用の見積額を「災害損失特別勘定」に計上して損金にできる特例が災害時には適用される。翌年度に残った災害損失特別勘定は益金として法人税の課税対象となるが、「やむを得ない理由」で修繕が遅れていると税務署に認められれば、益金算入の延長が可能だ。

このほかに被災企業に認められている会計処理の特例には・・・

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