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▼今週の注目記事  納税3629号1面

河井夫妻が公選法違反で逮捕
税金を使った買収にメス 

 政党交付金を利用した買収行為にメスが入った。河井克行前法務大臣と妻の案里参院議員が、公職選挙法違反(買収)の容疑で東京地検特捜部に逮捕された。現職国会議員が公選法で逮捕されるのはほとんど例がなく、ましてや前法相が逮捕されるのは憲政史上これまでなく、異例中の異例のことだ。従来の公選法違反は選挙運動期間中やその直近に直接的に投票や選挙運動への金銭等を供与する行為に限定されていたが、今回の逮捕劇は選挙の公示・告示から離れた時期についても対象が拡大された形だ。それによって河井夫妻の逮捕のみならず、自民党本部からの資金提供についても罪が問われる可能性が出てきており、今後、政党交付金を使った選挙資金を利用することに事実上一定の抑制が働くことが考えられる。

かつてない逮捕劇 選挙期間外の違反

 河井克行前法相は昨年7月の参院選挙をめぐり、妻の案里議員が立候補を表明した昨年3月下旬から8月上旬にかけて票のとりまとめを依頼した報酬として、地元議員や後援会幹部ら91人に合わせて約2400万円を、また案里氏は克行氏と共謀し5人に対して170万円を配ったとして6月18日、東京地検特捜部に逮捕された。

 元東京地検特捜部の郷原信郎弁護士は6月24日の野党実態解明チームの会合で、「これまでの常識ではありえなかった逮捕だった」と語った。 これまでの選挙違反の事件は、選挙運動期間中やその直近に、直接的に投票や選挙運動の対価として金銭等を供与する行為が中心となっていた。参院選でウグイス嬢に法定上限を超える報酬を支払ったとして逮捕された案里氏の公設秘書の件は典型的なパターンと言える。繰り返すが、これらに共通するのは、選挙期間中やその直近の行為という点だ。

 ところが、今回の克行氏の逮捕容疑は、昨年4月頃、つまり参院選が公示される4カ月ほど前に、広島県内の有力政治家や首長などに対して案里氏への支持を呼び掛けて多額の現金を渡していたというものだ。つまり選挙期間外の金銭供与を買収罪として適用されたことになる。

 「選挙期間から離れた時期の支持拡大に向けての活動は、地盤培養行為と言われる政治活動の性格が強かったことで、たとえ金銭が授受されても、政治資金収支報告書に寄付として記載していれば、検察は見ぬふりをしてきた」(郷原弁護士)とのことで、これまでは政党本部から支部や県連などに多額のお金が流れ、それがどのように使われても問題にされることはなかったという。地盤培養行為とは、ある選挙区を地盤としている者が平素から有権者と接触して、自己の政見その他を選挙人に周知させる行為のことだ・・・

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