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▼今週の注目記事  納税3672号1面

ビル・ゲイツ氏 14兆円離婚
掟破り≠フ相続税対策

 米マイクロソフト社の共同創業者のビル・ゲイツ氏(65)が、妻のメリンダ・ゲイツ氏(56)と離婚することを発表した。2人の結婚生活は27年に及ぶが、両者はツイッターで離婚の理由を「夫婦としてこれから共に成長できると思えない」と説明した。ゲイツ氏は世界的な大富豪でも知られ、夫婦の保有資産は推定1300億ドル(約14兆3000億円)といわれることから、その離婚が相続税対策なのではないかとの噂もささやかれている。

財産分与で税を回避

 ゲイツ氏とメリンダさんは5月3日、ツイッターに「関係改善や熟考に多くの時間を費やした結果、結婚生活を終わらせることを決めました」と報告した。「夫婦として共に成長できるとは思えません」と決断に至った理由を説明する一方で、2000年に夫婦で設立した慈善団体であるビル・アンド・メリンダ財団については、「信念を共有し、活動を継続していきます」としている。米紙の報道によれば、2人は約2年前から、複数の法律事務所を介して離婚協議を進めてきたという。

 世界的な大富豪の離婚により、注目されているのが巨万の富の行方だ。米経済誌フォーブスが発表した21年度の世界長者番付によれば、ゲイツ氏は資産額約14.3兆円で世界4位に名を連ねている。過去には同番付で18度トップに立ち、1995年から2007年までは13年連続、14年から17年にも4年連続で世界一だったという、押しも押されもせぬ「億万長者」だ。今回の離婚はどちらかの不貞などが理由ではないため、仮に財産を等しく分与したとすると、メリンダさんが得る財産分与額は約7兆円となる。

 2年前に離婚したアマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏のケースでは、資産の4分の1に当たる約350億ドル(約4兆円)の分与で同意したことから、今回ゲイツ夫妻がそれにならったとしても、メリンダさんが得るのは約3.5兆円と破格だ。

 この資産規模のスケールに加えて、結婚27年目の突然の破局であること、にもかかわらず財団としての活動は共同して続けていくことなどからささやかれているのが、今回の離婚劇が「税金対策なのではないか」という声だ。

 もし2人が今後結婚生活を続けていたとすると、ゲイツ氏が亡くなった時には約14兆円に巨額の相続税が課されることとなる。しかし離婚であれば、その財産分与には原則として所得税がかからないため、離婚が成立するとメリンダさんは無税で数兆円の財産を手にすることとなる。同様の疑惑は、ベゾス氏の離婚時にもかけられたものだ。真実はどうあれ、事実として離婚によってゲイツ夫妻が数兆円の税負担を免れたことは間違いない・・・

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