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▼今週の注目記事  納税3527号1面

役員退職金
経営者の功績 3倍のナゾ

経営者などが退任時に受け取る「役員退職金」は、法人の税務のなかでも最も納税者と課税当局の対立要因になりやすいテーマだ。これまでに多くの企業が国税と戦い、そして敗れてきたが、近年になり、そうした状況を変える可能性のある判決が出てきつつある。役員退職金の金額の妥当性を問う上での重要項目として、前号で取り上げた「最終月の役員報酬」に引き続き、今回は「功績倍率」にスポットを当ててみたい。

数十年変わらぬ“常識”

今年1月に最高裁で結審した「残波(ざんぱ)裁判」では、月々の役員報酬とともに、創業者が受け取った高額な役員退職金の妥当性が争われた。退職金を算出する際、人気の泡盛「残波」を製造販売する比嘉酒造(沖縄県読谷村)は、「最終月の役員報酬」として同業他社の役員給与のうち最高額を適用したが、国税は近隣の同業他社の役員給与の平均額を用いるべきと主張し、不服審判所でも決着はつかず両者の対立は法廷に持ち込まれた。結果、裁判所は類似法人と比較する手法自体の有効性は認めつつも絶対ではないと6億7千万円の退職金の全額を妥当と認める判決を下した。

役員報酬額の妥当性を巡る対立では、特に争いとなりやすいテーマが2点ある。そのうちの一つが、「残波裁判」でも争われた、最終月の役員報酬だ。そしてもう一つのポイントが、役員の長年の貢献を数字で表す「功績倍率」と呼ばれるものだ。

最終月の報酬額に加えて、役員報酬を巡る裁判で争点となりやすいポイントである「功績倍率」とは何か。そもそも功績倍率という言葉自体があやふやだが、要するに退職する役員が会社にもたらしてきた「貢献」を退職金の額に反映させるための補正率のようなものと言える。そして実務においては、この功績倍率は「3倍」として計算するのが通例だ。

役員退職金の金額を算出する明確な規定は税法や通達にはない。しかし実務では・・・

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