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▼今週の注目記事  納税3657号1面

【教育資金】非課税特例が厳格化
駆け込み贈与をするなら今

 1500万円までの教育資金の一括贈与を非課税にする特例の要件が、2021年度税制改正で厳格化される。同特例は2年前にも条件が厳しくなったばかりだが、富裕層による税逃れ目的の利用が後を絶たないというのが国の認識のようだ。今年4月以降は贈与後の使い残しに対する課税が大幅に強化されることを踏まえ、特例のうまみを最大限に活用するなら残り約2カ月での駆け込み≠煬沒「したい。

持ち戻しが3年から無期限に

 教育資金贈与の非課税特例は、30歳未満の子や孫への一括贈与について、教育資金であれば受け取る側1人あたり1500万円まで、贈与税を非課税とするものだ。受け取った側が30歳(学校に在籍しているなどの要件を満たせば40歳)になった時点で使い残しがあれば、残額に贈与税が課される。2013年に導入され、今年3月末が期限となっていたが、昨年末に閣議決定された21年度税制改正大綱により2年延長されることが決まった。

 子や孫への特定目的での一括贈与を非課税にする特例は、同時期にいくつか新設されたが、そのなかでもこの教育資金贈与の特例は利用件数で群を抜いている。というのも導入当初、同制度は相続税に規定されていた「3年持ち戻しルール」の対象から除外されていたためだ。

 相続税の3年持ち戻しルールについて確認しておきたい。そもそも財産を引き継ぐには大きく分けて相続と生前贈与の2種類があり、ケースバイケースではあるものの、概して贈与のほうが税負担がトータルで少なくなる傾向にある。税負担だけを考えれば計画的に生前贈与を行ったほうが得だが、実際には本人が元気なうちは財産の引き継ぎについて真剣に検討しないこともあり、健康に何らかの問題が生じてから慌てて贈与を実行する人も多い。そうした生前の駆け込み贈与≠ノよって税収が減ることに一定の歯止めをかけるため、相続税法では原則として、「相続発生前3年以内の生前贈与については、相続財産として扱う」という規定が設けられている。

 その「3年持ち戻し」のルールが適用されない数少ない例外が、導入当初の教育資金贈与の特例だった。特例を使えば、余命数カ月の段階であっても「子や孫の数×1500万円」だけ財産を非課税で引き継ぐことが可能となるため、資産家の駆け込みの相続税対策に多く使われた経緯がある・・・

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