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▼今週の注目記事  納税3610号1面

桜を見る会、IR汚職事件、公選法違反疑惑…
許されない曖昧な幕引き

税金私物化の問題や汚職事件の真相はこのまま解明されないのだろうか。桜を見る会、IR汚職事件、河井克行・案里夫妻による公職選挙法違反疑惑…。政治とカネを巡り疑惑が次から次へと出てきている。そんななか政府はこの2月に退官が予定されていた検察ナンバー2の黒川弘務・東京高検検事長の定年を半年間、延長した。夏に交代が予定されている検事総長に安倍政権との距離が近いとされる黒川氏を充てる目算があるからだとされる。政治的中立性を強く求められる検察への人事介入により、税金の私物化疑惑に蓋をしてしまうことは決して許されない。

政権が検察人事に介入

1月から始まった通常国会では、桜を見る会の税金私物化問題、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)に絡む国会議員の汚職事件、辞任した閣僚の公選法違反疑惑の3点を中心に議論されてきたが、相変わらず安倍首相の不誠実極まりない答弁が続いている。都合の悪い事実を隠ぺいして問題なしと居直る姿勢では、疑念は何も解消されない。時が過ぎれば国民は忘れてしまうと高をくくっているのだろうか。

このような状況の中で、政府は1月31日、国家公務員法の規定を利用し、東京高等検察庁の黒川検事長の定年を8月7日まで延長することを閣議決定した。検事長の定年延長はこれまで前例がなく、前代未聞の処遇だ。定年延長により、稲田伸夫検事総長が慣例通り約2年の任期で8月に勇退すれば、黒川氏が後任に就くことが可能になった。

黒川氏は法務省の官房長や事務次官を7年以上務め、法案提出などで首相官邸や他省庁との調整や国会対応に当たってきたことから官邸に極めて近い人物といえる。懸念されるのは、税金の私物化を始めとした政治とカネの疑惑への追及が、この強引な定年延長によって一気に鈍るのではないかという点だ。官邸の思惑による人事のコントロールが検察トップにまで及ぶとなれば、総理大臣をも起訴できる権限を持つ検察の動きを官邸が完全に掌握する危険性は否定できない。

さかのぼれば、小渕優子経産相(当時)の選挙法違反、甘利明経済再生相(当時)の口利き賄賂事件、森友・加計問題、財務省の公文書改ざん事件など、黒川氏が捜査現場に圧力をかけてきたと報じられている・・・

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